長浜信用金庫

2時間かかっていた訪問サポートが最短5分に!
RemoteCall導入の決め手はセキュリティとコスト
2023年に創立100年。
湖北地域に根ざした密着型金融機関の長浜信用金庫

長浜信用金庫の業務内容を教えてください。

樋口さま:私たち長浜信用金庫は滋賀県長浜市に本店を置く、琵琶湖に面する湖北地域に密着した金融機関です。地元の皆さまに支えられ、今年2023年10月には当金庫の創立100周年を迎えさせていただきます。
主な取引先は地域の中小企業や個人の方となっており、預金業務や為替業務、中小企業向けの融資業務、経営改善支援などが主な業務内容です。新型コロナウイルスの感染拡大や仕入れ価格の上昇など、地域経済が深刻な苦境にある中で、お客さまや地域が抱える課題解決に尽力しています。
加えて、最近では個人、法人向けのインターネットバンキングやアプリの活用など、デジタル対応にも力を入れています。昼間の窓口営業時間と、お仕事の時間が被ってしまっている若年層等のお客さまの利便性を高めることが大きな目的です。

業務本部の業務範囲と、お客様サポートについて教えてください。

樋口さま:当金庫には本店を含め、長浜市と米原市に15の営業店を置いております。それら営業店の事務処理を機械化/集約化することで、現場の負担を軽減することが業務本部の大きな目的です。主に自動振替の処理や振込み業務、カード発行業務、相続手続き、そしてインターネットバンキングに関する業務を担っています。
その業務の中でも、私はインターネットに関わる業務全般に携わっておりまして、個人、法人向けのインターネットバンキングに関するお問い合わせへの対応をしております。地元の中小企業でIT人材を採用できているケースは珍しく、社員が高齢化している企業も多いため、インターネットバンキングで何かお困り事があると自力で解決することが難しいのです。そうしたお客様に対してしっかり手助けさせていただくことを大事に、日々サポートしております。
電話と訪問のお客様サポートでは時間と手間がかかり、
お客様満足度にも危機意識
取材にご協力いただいた方
樋口 さま

お客様からのお問い合わせに対して、どのようにご対応されていたのでしょうか。

樋口さま:お問い合わせ窓口は電話に絞っており、平均して月25〜35件前後のお問い合わせに対応しています。振込作業の関係から、毎月最終営業日の2、3日前からお問い合わせ数が急増し、特に「自社アカウントにログインするための暗証番号を忘れてしまった」「暗証番号の再設定はどうすればよいか」といったご相談内容が多いです。

暗証番号関係のお問い合わせは電話上でも解決までご案内することができるのですが、お客様が専用の給与会計ソフトや口座振替ソフトを使用されていたり、私たちがご案内している推奨環境ではなかったりといったケースのご相談は、電話上では解決することが難しいのです。特にインターネットバンキングで必要な電子証明書が期限切れになってしまうことによるお問合せが多い印象です。

その他には、インターネットバンキングで使用してはいけない文字を誤って入力しているケースも、電話では解決できないので訪問していました。たとえば小文字の「ヤ」「ツ」はインターネットバンキングで使用できませんし、「−(マイナス)」が「ー(長音記号)」になっているとシステムではエラー表示が出てしまいます。お客様自身は間違って入力している自覚がないため、電話上では解決できないのです。
こうした電話では解決できないケースのお問い合わせは、毎月12〜18件ほど発生しており、その度にお客様の会社へお伺いしていました。

お客様への訪問サポートには、どのような課題があったのでしょうか。

樋口さま:電話と訪問での対応では、お客様の課題解決に時間がかかってしまうことが最も大きな課題でした。時間がかかることによって、お客様の満足度が下がってしまいますし、1日に解決できるご相談の数にも限界があります。
電話の場合、お客様が見ている画面を言葉だけで特定しなければならず、解決まで30分から1時間かかってしまうことも。結局、それでも解決できないケースもあり、その場合はお客様の現場へ訪問することになるため、二度手間となってしまいます。

お客様の現場へ訪問する場合、場所にもよりますが最低2時間は見積もっていました。長浜市と米原市を合わせた面積は、滋賀県の中でも特に広く、冬には大雪になることも珍しくない地域のため、そもそも訪問ができないこともあります。こうした課題から、オンライン上からお客様の画面を把握し、課題解決までご案内できるソリューションを求めていたのです。
画面共有ツールの選定で決め手となったのは、
セキュリティと導入、運用のコストの低さ

RemoteCallをお知りになったきっかけをお聞かせください。

樋口さま:販売代理店の株式会社日立システムズ様にRemoteCallをご紹介いただきました。お客様の画面を共有することでサポートするというツール自体は、信用金庫業界の関連会社ですでに導入していたため、認知していました。ただ、関連会社と同じツールをそのまま導入することはせず、自社の状況と課題に合致し、導入と運用のコストを削減できるツールを選定すべきだと考えたのです。
販売代理店のご担当者には、他の金融機関でヘルプデスクに導入されている実績があること、希望していた導入コストに見合ったことからRemoteCallをご案内いただきました。

RemoteCallを導入するにあたって、どのような要素を重視しましたか。

樋口さま:重要な顧客情報を多く抱える金融機関として、セキュリティ面を最も重視しており、トライアル期間で検証させていただきました。他の金融機関ですでに導入実績があるとのことだったので安心ではありましたが、長浜信用金庫として社内基準を満たしていることを確認しています。また、金庫内での稟議では、画面を共有することによって、双方がコンピュータウイルスに感染する心配はないことも伝えています。
販売代理店のご担当者様にはスピーディにご提案いただいたこと、そして継続してお客様をご支援させていただくために重要な運用コストが想定内であったこともポイントとなり、RemoteCallの導入を決定しました。
想定よりも早く2ヶ月で導入完了。
お客様に安心して画面共有していただくための工夫とは

RemoteCallの導入には、どのくらいの期間がかかりましたか。

樋口さま:想定よりも早く、トライアル期間を含めても2か月もかかっていません。トライアル後にはまず、インターネットバンキングのご案内ページに「画面共有サポートはこちら」というバナーを設置し、そこをクリックいただくことで簡単に接続できるように工夫しています。
また、画面共有サポートのご案内ページには、お客様が遠隔サポートに不安を感じそうなことについては別途案内文を掲載して安心してサポートを受けられるようにしています。たとえば、お客様に費用が発生しないこと、PC画面の履歴は残らないといった安全性に関する内容です。マニュアルを作成する必要もなかったため、スムーズにお客様へご案内する準備が整いました。

どのようなシーンでRemoteCallをご案内していますか。

樋口さま:特に多いシーンが、電子証明書の再発行、更新のご案内です。その次に、法人インターネットバンキングの暗証番号がロックされてしまった際の再設定方法をご案内するケースが挙げられます。その他にも、めったにありませんが法人インターネットバンキングを始められたばかりのお客様へ振込までの操作方法をご案内したこともありました。

RemoteCallによるご案内で、何か工夫されていることはありますか。

樋口さま:RemoteCallには、お客様のPC画面に「遠隔サポート中」という文字が表示される機能があるため、お客様にご案内する際に「赤い文字で表示される『遠隔サポート中』という文字が見えますか」と必ずお聞きするようにしています。そして、お電話を切る前には「こちらで遠隔サポートを中断させてもらいました、『遠隔サポート中』という文字が消えていますでしょうか。消えていましたら、私たちからアクセスすること、逆にお客様からもアクセスすることはできません」とお伝えすることで、安心して画面共有していただけるようにしています。
1件に2時間かかっていたサポートが最短5分に!お客様からも高評価の声

RemoteCallの導入で、どのような成果が得られましたか。

樋口さま:最も大きな成果は、お問い合わせ対応時間が減ったことです。電子証明書の再発行、更新をご案内するケースが特に効率化されていまして、以前と比べて10分の1の対応時間まで削減され、たった5分以内で解決できることも珍しくありません。以前は最低でも2時間かけてお客様先に足を運んでいたことを考えると、とても大きな成果です。
また、毎月12〜18件ほど発生していたお客様先に訪問するサポートがほとんどなくなり、移動時間も大きく減りました。所要時間を考えると、最低でも24時間は削減された計算です。RemoteCallを導入した頃は、ちょうどバンキングアプリの立ち上げ準備のタイミングと被っており、もしRemoteCallを導入していなければ、バンキングアプリのリリースに支障がでていたかもしれません。現在では浮いた時間を別サービスの準備やお客様対応の品質向上に費やすことができています。
RemoteCallの画面共有機能を利用してサポートを行っている様子

RemoteCallについて、お客様からはどのような評価の声をいただいていますか。

樋口さま:RemoteCallご案内したお客様からの評判はすごく良いです。「ながしんさん、画期的なものを入れられましたね」という言葉まで頂き、嬉しかったですね。サポートが終わった後にも「また何かあればよろしくお願いします」とご挨拶いただくこともあります。
また、導入からしばらく経ちましたが、お客様からセキュリティに対する不安や懸念、苦情といったご意見はいただいておらず、安心しています。

社内からのご評価はいかがでしょうか。

樋口さま:以前は電話による会話でお客様が開いているPC画面を想像するしかありませんでしたが、RemoteCallでPC画面を直接確認できるようになったのは、本当に楽ですね。
また、お客様と直接コミュニケーションを取る渉外係の職員からも高評価です。渉外係が対面でお客様対応をしているとき、たまにPC操作に関して質問されることがあるのですが、電子証明書などの設定は難しいため、渉外係だけでは対応できません。そうした際には渉外係が現場でRemoteCallを立ち上げ、私がサポートすることになっています。渉外係からは「勉強になりました。次は自分でもサポートできると思います」という感想をもらっています。
「RemoteCallは『お客様の不安を解消するツール』
『信頼を得るツール』」
長浜信用金庫 本店営業部ビル外観

今後の展望をお聞かせください。

樋口さま:長浜信用金庫全体として、営業店を事務処理から開放し、いかにお客様と向き合うセールスの場にするかが今後のミッションです。若年層のお客様に対しては無人チャネルの選択肢を充実させ、高齢者のお客様には寄り添い型の営業を推進していくためにも、事務作業を合理化/効率化し、生産性を高めることが課題と考えています。

RemoteCallの今後の活用方法をお聞かせください。

樋口さま:RemoteCallは一言で表すと、「お客様の不安を解消するツール」もしくは「信頼を得るツール」だと感じています。事務作業の効率化の一環として、引き続きお客様のサポートに活用していきたいですね。また、お客様サポート以外にも、さまざまな相談に対し専門員が相談に乗るといった別の活用方法も模索していく予定です。
企業情報
会社名 長浜信用金庫
ウェブサイト https://www.nagashin.co.jp/
事業内容 信用金庫業務 (預金・融資・為替・代理業務、投資信託・国債等有価証券・保険商品の販売業務 他)
所在地 〒526-8686 滋賀県長浜市元浜町3番3号